
結論から言うと、柔術では誰でも強くなれます。
そして「技術・パワー・スピード」、どれも持っていて損はありません。同じレベル同士の試合なら、こうした武器が勝敗を左右することもあります。ただし——頼りすぎは良くないということです。
「AさんとBさんの例」
格闘技未経験で始めたAさんは、クラスのテクニックを覚えるだけで精一杯。
スパーリングでは誰が相手でも技が出せず、いつもポジションを取られタップも取られてしまいます。
一方、Bさんはガタイも良く動きも速いタイプ。
Aさんとのスパーでは、Bさんがフィジカルを生かして常に優勢です。
「ここがポイント」
負け続けるAさんには、実は大きなメリットがあります。
「なぜ、あの場面でやられるんだろう?」
「どうしたら、あの体勢から返せるだろう?」
「〇〇ガードを使ったら5分間タップせずに済んだぞ」
このように、気づきが圧倒的に増えるのです。
一方のBさんも気づきがないわけではありません。
しかしパワーとスピードで技が決まると、技の細かいポイント(タイミング、手足の位置、体重のかけ方)に意識が向きにくくなる傾向があります。
「Aさんが強くなる理由」
Aさんには体格差やパワーのアドバンテージがありません。
だからこそ「技術そのもの」を習得する必要があり、結果としてテクニックの再現性がどんどん高まっていきます。
柔術には、体格差を跳ね返すためのテクニックが山ほどあります。
そのため、ある日を境にBさんがAさんに太刀打ちできなくなる——
これは柔術道場では珍しい話ではありません。
「ではBさんは強くならないのか?」
そんなことはありません。
Bさんに必要なのは「フィジカルに頼りすぎない意識」です。
この意識を持って練習していけば、技術で拮抗した相手、本番の緊張した場面、こうしたときに、フィジカルという大きな武器が生きてきます。
「まとめ」
フィジカルが強い人は、それを活かすために技術を磨く。
フィジカルが弱い人は、技術を磨けば必ず勝てる瞬間が来る。
だから柔術は、どんなタイプの人でも強くなれる格闘技なのです。